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『ウォルマート』が「しゃべるイエス人形」発売

 【CJC=東京】米小売りチェーン大手『ウォルマート』が8月に「しゃべるイエス人形」を中西部と南部の約400店で発売した。「しゃべらない人形」ならこれまでも、キリスト教専門店などでは売られていたが、「栄光物語」シリーズとして、イエス人形の他、マリア、ペテロ、パウロから、旧約聖書に登場する人物まで、いずれも信仰について「しゃべる」ところから、議論を呼んでいる。
 イエス人形は中国製。身長28・5センチで単三電池3本を内蔵、聖書の3個所(マルコ12・30、同31、ヨハネ3・16)を約11秒「しゃべる」他、パン5枚と魚2匹で5000人を満腹させた話しを約1分物語る。
 開発、販売をしたのは『ビバリーヒルズ・テディベア』社の『ワン2ビリーブ』事業部門。同社の創業者デービッド・ソーシャ氏は「宗教色の強い人形を開発した理由は、自由に着せ替えられる人形に対抗したかったから」と言う。
 「神はあらゆる場所で私たちに語り掛けておられる。人形を通してだって語られる」とアイオワ州デモインのウエストミンスター長老教会エミー・ミラクル牧師は、現地紙『レジスター』に語るが、ミシガン州ブライトンのコーナーストーン福音長老教会リチャード・J・アルバータ牧師は、人形を「ばかげている」とし、「キリストで金儲けするとは」と、聖書は神の言葉であり、プラスチックの人形を通じて語られるべきではない、と『デイリープレス・アンド・アーガス』紙に語っている。
 『USAツデー』紙は、テネシー州ホワイトハウスに住むメソジスト教徒のベティー・トンプソンさんが「箱には『栄光のお話:イエス、神の子。私は話します。試して』と書いてある。どこかの企業が金もうけのために作ったイメージが強く、嫌な気分になった」と話した、と報じている。
 同紙によると、ウォルマートのジェイミー・アームズ広報担当は「取扱店は教会が多い地域や宗教色の強い商品を好む住民が多い地域の店を選んだ。信仰のきっかけとなるようなおもちゃを探している人には売れると思う」と語った。
 信仰につながるおもちゃの市場規模は46億ドル(約5290億円)で、ただおもちゃ全体の市場規模4兆7000億ドルに比べれば微々たるもの、と同紙は報じている。
 来年には英国でも売り出される予定。

キリスト教界検索キリスト教界ニュース Last Update : 2007-10-24T02:30:28+09:00