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米マリブ長老教会、大火で消失、現地での再建決意

 【CJC=東京】米カリフォルニア州南部各地で発生した山火事は、焼失面積は10月26日までに約2014平方キロ(東京都の面積2187平方キロの9割強)、建物1500棟以上が焼失、火災に関連した死者は10人、避難者も90万人を超えた。
 9カ所でまだ火災が続き、1万人態勢で消火活動が行われているが、延焼のペースは落ちている。援助活動も活発化している中で、避難住民の帰宅も始まっている。キリスト教関係も救世軍、南部バプテスト連盟、合同メソジスト教会、米福音ルーテル教会など各派からワールドビジョンやビリー・グラハム伝道協会など宣教・救援団体の動きも進んでいる。ただニューオーリンズのハリケーン被害に比較して高級所得者が多い地域だったために、援助状況にも違いが出ている。
 創立60周年のマリブ長老教会(信徒約450人)では10月21日朝、礼拝の準備に教会に来た牧師は、消防士から危険は差し迫ってはいないと告げられ、重要書類やコンピューターを持ち出すことにしていたところ、ロサンゼルス警察から、避難指示が出された。
 牧師が自宅に戻って、テレビを付けたときに映し出されたのは炎上する会堂だった。
 1993年11月に周辺を襲った大火では、火の手が教会の門前にまで迫ったものの教会堂は焼失を免れた。教会員の思いが込められていたその会堂も、一瞬にしてなくなってしまった。太平洋を見渡せる自慢の大きな窓も失われた。
 同教会は、前回の大火に際しては、焼け出された教会員20家族を含め周辺の救援基地となった。火災直後の日曜礼拝では、消防士への感謝と、被災者への共感が示された。教会堂の一部は心のケアと経済的援助のために米赤十字社に提供された。
 今回の教会堂焼失を受けて、周辺の教会やユダヤ教会堂から、礼拝や教会活動のために施設提供の申し出が相次いでいる。グレッグ・ヒューズ牧師は「再建しよう。一つになろう。計画を立て、より強くなろう」と語った。

キリスト教界検索キリスト教界ニュース Last Update : 2007-10-30T03:17:47+09:00