教界ニュース

ニュースを友達にも教える

教皇、サウジ国王と歴史的会見

 【CJC=東京】バチカン(ローマ教皇庁)を訪問したサウジアラビアのアブドッラー・ビン・アブドルアジーズ・アール・サウード国王は11月6日、教皇ベネディクト十六世と会談した。アブドッラー国王は皇太子時代に教皇ヨハネ・パウロ二世と会談しているが、サウジ国王として、外交関係を結んでいないバチカンを訪問するのは今回が初めてで、会見は歴史的なものとなった。今回の訪問に先立ち、9月には同国のサウード外相がカステルガンドルフォに教皇を訪問している。
 教皇庁の公式発表によると、アブドラ国王と教皇は「キリスト者、イスラム教徒、ユダヤ教徒が協力することの意義」や「宗教間の平和的かつ実りある共存に向けた知的な対話」への新たな取り組みなどを強調し、中東情勢についての意見交換では、特にパレスチナ・イスラエル間をはじめ同地域で行われている闘争に対する正しい解決の模索の必要性が話し合われた。
 また教皇はサウジ国民の繁栄を祈ると共に、「サウジアラビアにおける熱心なキリスト者の存在」に言及したという。
 サウジアラビアは、イスラム教の聖地メッカとメディナを擁し、イスラム教ワッハーブ派を国教とするなどイスラム世界への影響が大きい。一方で約100万人のキリスト者など非イスラム教徒を抱える同国にとって、宗教の自由に関する問題は非常に微妙だ。
 アブドッラー国王は、バチカン国務省長官タルチジオ・ベルトーネ枢機卿と外務局長ドミニク・マンベルティ大司教とも会談した。

キリスト教界検索キリスト教界ニュース Last Update : 2007-11-15T02:48:13+09:00