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ガザ中心部のYMCA襲撃される

 【エルサレム=ENI・CJC】(ジュディス・スディロブスキー記)パレスチナ自治区ガザ中心部にあるYMCA(キリスト教青年会)に2月15日、武装グループが、警備員2人を排除して押し入り、図書室を爆破した。同YMCAのイッサ・サバ所長が語った。
 武装グループは内部に爆薬を仕掛け、図書室と蔵書数千冊を破壊した。隣接している結婚式場も破壊しようとしたが、失敗したと言う。
 「イスラエルの攻撃やこちら側内部の問題のため、ここ数年間不安定な生活をしている。状況は複雑だ」とサバ所長。
 ロイター通信は、事件がデンマークやスウェーデンでイスラム教の創始者ムハンマドを風刺する似顔絵が新聞紙面に再掲載されたことを侮辱だとしての報復だったのか、は明確でないと報じた。
 カトリック教会のマニュエル・ムサラーム司祭は、デンマークで似顔絵再掲載以来、地元メディアが反対を放送し続けていた、と言う。また、ガザでは多くの人々が、少年と少女が自由に出会えるYMCAのオープンなあり方を不快におもっている、と指摘した。「非常に保守的なイスラム教社会では、オープンな生き方は困難だ」と語った。
 YMCAはキリスト者とイスラム教徒の双方に開かれており、結婚式場と図書室の他にスポーツ室や教室もある。サマー・キャンプも運営している。
 「皆はおびえている。でもYMCAに行った。多くはいなかった。私たちには、他に行く場所がない」と、キリスト者の十代女性は、匿名を条件に語った。YMCAが若ものにとって、退屈と緊張からの避難所と見られていた、として「今、そこでもリラックス出来ない。どうしたら良いのか」と、言う。
 サバ所長は「現在、反キリスト教感情が強まっている。若ものたちはいつも木曜日夕にYMCAに集まる。ここでは様々な活動が行われている。皆が一緒に座ることが何で問題なのか。注意することは必要だが、活動は止められない」と言う。
 「私たちはアラブ系パレスチナ人だ。全体の状況に不安はあるが、それは宗教問題ではない」としてサバ所長は、襲撃後は警察がYMCA構内をパトロールしている、と語った。□

キリスト教界検索キリスト教界ニュース Last Update : 2008-03-18T01:01:48+09:00