ボランテア殺害にYMCAがグアテマラへ調査要求

発信 : 2008年09月08日 (月) 02:09

 【ジュネーブ=ENI・CJC】この8月に殺害されたグアテマラのYMCA(キリスト教青年会)のボランテア3人について真相究明を要請する声明を世界YMCA同盟が9月1日公表した。
 エリアザル・ベルナベ・エルナンデズ(22)、マリオ・ルネ・ガメズ・ムーン(23)、フアン・ルイス・ナバロ(19)の各氏で、グアテマラ市南方、アマティトゥランで子どもや青年たちとの活動に従事していた。3人の遺体は8月11日に発見されたが、ひどい殴打の後に、殺されたと見られる。
 人権監視団体『国際アムネスティ』によると、3人が10日午後9時ごろにYMCAでの仕事を終え、エルナンデス宅に行った。
 深夜に電話があり、3人は「すぐ戻る」と言って、エルナンデス氏のオートバイに乗って出掛けた。3人の遺体はアマティトゥラン南方約10キロにある農場で翌朝早く農場労働者によって発見された。遺体は長刀によって切り刻まれていた。3人はいずれも、頭部への一撃で殺害されている。
 グアテマラYMCAのパブロ・プラド会長は「残念なことに、これは、グアテマラの若者(多くが貧困生活を送っている)が毎日さらされている種類の暴力なのだ」と語った。「この悲劇が、私たちに、暴力を非難し、危険にさらされる若者を守れるようにプログラムを調整する勇気を与えてくれると信じる」と言う。
 国際アムネスティは、殺害の徹底調査を要求、また周辺で発生した他の殺害事件についての調査を進めている、と語った。誘拐、拷問、頭部への一撃による死、誘拐場面から離れた場所での死体遺棄などに関するもの。
 YMCA世界同盟は、124カ国・地域のYMCAの連合体で、全会員は4500万人以上と推定されている。