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年間延べ２０００人を超えるボランティアが運営を支えていることなどで知られる、久山町の重症心身障害児者施設「久山療育園重症児者医療療育センター」（川野直人理事長）の全面改築工事が完工した。約１４億５０００万円に上った事業費も、行政の補助を受けることなく大半を募金で賄うことができた。「最も小さく弱い命が世の光になる」という施設の理念が、善意の心を広げている。
工事では、延べ床面積を約１．８倍にして生活空間にゆとりを持たせたほか、１、２階に分散していた入所者を１階に集めて安全面を強化。医療機器も充実させた。
同センターは今年が創立３２周年だが、全面改築の完了を受けて２３日、「創立３０周年記念式典」と銘打って祝った。入所者や保護者、ボランティアら約５００人が出席。川野理事長は「見えにくく、小さく弱い命に目を注ぐ、という一貫した理念を発展させていく」と意欲を語った。
キリスト教を基にした同センターには現在、知的障害と肢体不自由が重なった６‐６５歳の重度障害児者８３人が入所しており、通所も１日平均１５人に上る。
式典では賛美歌や聖書朗読に続き、宮崎信義センター長が「医療と福祉は厳しい時代だが、決して切り離されてはならない。新たな福祉社会像の発信基地でありたい」と宣言。日本重症児福祉協会の江草安彦理事長が「これからの重症児施設の働きについて」と題し講演した。
センターのボランティアたちは、入所者介助や洗濯などあらゆる面で運営を支えている。２０００時間を超えるボランティア活動で表彰された古池節子さん（６４）＝福岡市中央区＝は「私たちが入所者から元気をもらっている」と話した。
＝2008/09/25付 西日本新聞朝刊＝
工事では、延べ床面積を約１．８倍にして生活空間にゆとりを持たせたほか、１、２階に分散していた入所者を１階に集めて安全面を強化。医療機器も充実させた。
同センターは今年が創立３２周年だが、全面改築の完了を受けて２３日、「創立３０周年記念式典」と銘打って祝った。入所者や保護者、ボランティアら約５００人が出席。川野理事長は「見えにくく、小さく弱い命に目を注ぐ、という一貫した理念を発展させていく」と意欲を語った。
キリスト教を基にした同センターには現在、知的障害と肢体不自由が重なった６‐６５歳の重度障害児者８３人が入所しており、通所も１日平均１５人に上る。
式典では賛美歌や聖書朗読に続き、宮崎信義センター長が「医療と福祉は厳しい時代だが、決して切り離されてはならない。新たな福祉社会像の発信基地でありたい」と宣言。日本重症児福祉協会の江草安彦理事長が「これからの重症児施設の働きについて」と題し講演した。
センターのボランティアたちは、入所者介助や洗濯などあらゆる面で運営を支えている。２０００時間を超えるボランティア活動で表彰された古池節子さん（６４）＝福岡市中央区＝は「私たちが入所者から元気をもらっている」と話した。
＝2008/09/25付 西日本新聞朝刊＝
