みんなのキリスト教ニュース - 在日外国人牧師らが布教より復興

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 多くの外国人が日本から脱出する中で、岩手県大槌町の被災地でボランティア活動を精力的に続けている外国人たちがいる。千葉県浦安市にあるキリスト教会「ビクトリークリスチャンセンター」のグナ牧師(56)を中心とするメンバーたちだ。4月7日に被災地入りして約1カ月。6人からスタートして現在も10人前後が現地で汗を流し復興への力になっている。

 シンガポール、フィリピン、ガーナ、ナイジェリアからやってきた人々が、大槌町のヒーローとして活躍している。日本人に交じって、外国出身の男女ががれき撤去や家の片づけなどに連日、汗を流している。

 「最初は自分たちのことを信用してくれない人もいました。それでも、やがて『この人たちに頼んだらいいよ』と応援してくれる人も出てきた」。ボランティアのメンバーで中心的な存在である浦安市の教会で牧師を務めるグナさんが笑顔で話し始めた。

 4月7日に現地入りして以来、大槌町で作業を続けてきた。「同じ地域で活動をしているからこそ、時間をかけて信頼関係が築けている」。柔和な表情を見せるシンガポール人だが、異色の経歴を持つ。

 母国ではヘロインやマリフアナなどの薬物に手を染めて、警察に逮捕されたこともあった。だが、「そういう生活にむなしさを感じた」として信仰の道に入った。93年に来日し、阪神・淡路大震災の時にも駆けつけようとしたが、宿泊などの問題もあって断念した。「その後悔もあって、今回はどうしても被災地の人の役に立ちたかった」。資金が潤沢ではないので、メンバーの実家がある北上市を拠点にして連日大槌町まで100キロ近い道のりをワゴン車で通っている。

 「震災は被災地の限られた人たちだけの問題じゃない。まずはがれきの撤去をして生活を再建しないと」。家を流され、肉親を失い泣き叫ぶ人たちを見て「とにかく悲しかった。役に立ちたいという気持ちがさらに強まった」という。牧師として布教も大切なことだが「それはメーンのゴールじゃありません」。信仰にかける熱い情熱を今は復興支援に向けている。【松本久】

[2011年5月5日9時52分 紙面から]


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