みんなのキリスト教ニュース - フィリピン:カトリック教会VSアキノ大統領 避妊支援法案で対立 背景に人口急増

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 【マニラ矢野純一】フィリピンで、コンドームやピルを使った人工避妊を支援する法案を巡り、倫理上問題があるとして反対するカトリック教会と、支持するアキノ大統領が対立している。教会側は、敬虔(けいけん)なカトリック信者のアキノ氏の破門をちらつかせている。

 法案は政府が事実上、無料で家族計画に必要なサービスを提供し、学校でも性教育を行うと規定。カトリック側に配慮し、家族計画は強制ではなく、あくまでもカップルの意思を尊重するとしている。

 アキノ大統領は先月28日、訪問先の米国で「政府は、家族計画を必要とする人々を支援する義務がある」と、法案への支持を表明。教会側は一斉に「神の教えに背き、生命倫理上問題がある」と反発した。カトリック司教協議会の議長が、ラジオ番組で「大統領が人工的な避妊を支持するのであれば、破門の可能性もある」と警告した。

 フィリピンでは、人口増加率は年2%近く、15年には1億人を超えるといわれている。民間調査機関によると、国民の68%が人工避妊を支持。アキノ氏は世論を背景に、貧困削減のためには人口問題の解決が重要との姿勢を示す一方、教会側は「貧困は経済の底上げが必要で人口問題とは関係ない」と反論している。


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