みんなのキリスト教ニュース - 東日本大震災:津波被害の石巻の教会 保存の見通し立たず

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 震災大津波で被害を受けた旧石巻ハリストス正教会(宮城県石巻市)の保存の見通しが立っていない。1880年創建で現存する木造建築の教会として日本最古とされ、1978年の宮城県沖地震でも大きな被害が出たが、市民らによって復元された。石巻市は、2度の震災を乗り越えた同教会を保存する方針を昨年12月の震災復興基本計画に盛り込んだが、地盤沈下している現在地での修復か、移設かの議論は進んでいない。

 木造2階建ての教会は旧北上川の河口付近の中州にあり、上空から見ると十字架の形をしている。津波で2階の屋根近くまで浸水し、壁や窓が壊れるなどした。現在は建物側面は防護ネットで覆われているが、雨で劣化が進むうえ、倒壊の恐れを指摘する声もある。

 宮城県沖地震では揺れで損傷し、取り壊しや県外移築が検討された。しかし、当時の若手建築家らが文化財としての保存運動を展開し、市民からの寄付金も集めて現在地に復元した。建物は同正教会から譲り受けた。80年には市有形文化財に指定され、周囲には桜も植えられ、市民の憩いの場となっていた。


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