みんなのキリスト教ニュース - 「日本グリーフケア研究所」所長に就く高木さん

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 近しい人を失い、打ちひしがれた遺族らを支える「グリーフ(悲嘆)ケア」。その第一人者として、客員教授を務める聖トマス大(兵庫県尼崎市)に開設を働きかけた「日本グリーフケア研究所」が来春、始動する。

 養成課程(3年)の修了者にケアの独自資格を与える国内初の試み。初代所長として、「経験を注いで人材を育て、遺族らに生きる喜びを取り戻してもらいたい」と抱負を語る。

 両親ともキリスト者という家庭に育ち、大学卒業後、東京の修道院へ。神戸に移った翌年の1988年から、家族らに請われて終末期患者108人の最期を見届ける一方、阪神大震災やJR福知山線脱線事故も含め、多くの遺族らに寄り添ってきた。

 死期を悟り、自暴自棄になる患者、沈み込む家族――。その話に深く耳を傾け、不安や悲嘆を和らげる。語りかける時、いつも心がけているのは「それぞれの人生を肯定してもらう」ことだ。

 アイルランドの女性グループが歌うバラードをよく聴く。「私以上の私になれる」という歌詞にも鼓舞されて、「人生の集大成」に挑む。(大阪社会部 岡田健彦)
(2008年12月9日 読売新聞)


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