みんなのキリスト教ニュース - 演奏会:西海の小学生、キリスト教布教の地で 当時の「聖歌」合唱--25日 /長崎

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 16世紀に南蛮貿易で一時栄えた西海市で25日、当時のヨーロッパ音楽を再現する、小学生らによる古楽演奏会が開かれる。

 同市西海町の横瀬浦は1562年に南蛮貿易港として開港。キリスト教布教の拠点となり、日本初のキリシタン大名、大村純忠が洗礼を受けた地としても知られる。しかし、焼き打ちに遭い、2年足らずでその役目を終え、当時を物語る建造物などは何も残っていない。

 そのため、歴史的・文化的に重要な地であることを市民に実感してもらおうと、同市教育委員会が、当時ヨーロッパから伝わった音楽の再現に着手。初年度の05年には、横瀬浦の復活祭で歌われた記録のあるラテン語の「グレゴリオ聖歌」に西海北小学校6年生が挑み、地元で披露した。

 西海市はまた、天正遣欧少年使節の一人で、昨年の長崎市での列福式で福者に列せられた中浦ジュリアン(1568?~1633年)の出身地といわれる。これにちなみ、07年からは、少年使節が欧州から持ち帰った印刷機で当時出版された、キリスト教の典礼書収録の聖歌の再現を始めた。今年度は、西海北 ▽西海東▽西海南▽白似田--の4小学校が取り組み、今月までに計9曲をマスターした。

 25日の演奏会は大島文化ホール(大島町)で午後3時開演。4小学校のほか、合唱指導をした中世ルネサンス音楽史の竹井成美(しげみ)・宮崎大教授が主宰する大分と宮崎の中世音楽研究会も出演。当時の欧州の世俗曲なども披露する。また、一連の再現活動のアドバイスをしている皆川達夫・立教大名誉教授による解説もある。

 入場料500円(中学生以下無料)。問い合わせは同市教育委(0959・37・0079)へ。【谷由美子】

〔佐世保版〕

毎日新聞 2009年1月23日 地方版


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