みんなのキリスト教ニュース - 被災聖堂 補強助けて/カトリック夙川教会

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 阪神大震災で被災したカトリック夙川教会(西宮市霞町)が、聖堂の耐震補強工事をするための寄付を募るチャリティーコンサートを11月に開く。1932(昭和7)年に建てられた高さ33メートルの鐘楼がそびえる聖堂は、夙川の顔として市の都市景観形成建築物に指定されており、教会側は市民らに協力を呼びかけている。(五十嵐聖士郎)
 夙川教会は1921(大正10)年、フランス人の神父が創立した。聖堂は信徒の設計で32年に建てられ、地上2階地下1階の鉄筋コンクリート造り。尖塔(せん・とう)をいだきアーチ型を多用したネオ・ゴシック様式になっている。市は夙川の景観を特徴づける建物と位置づけ、建物を維持するための助成制度が適用される都市景観形成建築物に指定している。また、この聖堂では作家の遠藤周作(1923~96)が12歳のときに洗礼を受け、その後の作家活動の原点となったことが知られている。
 95年の阪神大震災では、聖堂の屋根瓦の一部や壁面がはがれ落ち、2階に置かれていたパイプオルガンが落下して壊れる被害にあった。その後、1年ほどかけて補修はしたものの、築80年近くたち、雨漏りも度々おきるため、今回、本格的な補強工事をすることを決めた。工事にあわせ、バリアフリーのためのエレベーター設置も予定している。
 耐震補強を含めた修復工事は来年夏に着手、2013年の完成を目指している。教会では献金やバザーなどで資金を集めてきたが、総額2億円近くかかるという工事費用のうち、まだ数千万円足りないという。主任司祭の梅原彰神父(72)は「夙川の顔として市の指定を受けているため、つぶすわけにはいかない。今後の存続のために、多くの人に協力してほしい」と話している。
 コンサートは11月6日午後1時半から聖堂で。教会の聖歌隊など関係する4団体が「グレゴリオ聖歌」といった賛美歌や、メンデルスゾーンの合唱曲などを披露する。入場無料。問い合わせは夙川教会(0798・22・1649)へ。


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