みんなのキリスト教ニュース - 文化財「教会堂」取り壊し 福島、倒壊・亀裂で安全保てず

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 米国の著名な建築家ウィリアム・メレル・ヴォーリズが手掛け、国登録有形文化財に指定されている福島市の「日本キリスト教団福島教会」の教会堂が東日本大震災で被災し、安全が保てないとして取り壊された。100年余りの歴史を刻んだ教会堂の解体に、信者は肩を落としながらも「前を向いて頑張る」と気持ちを新たにしていた。

 1909年に完成した教会堂は、ゴシック式の尖塔(せんとう)アーチの装飾などが特徴。震災で煙突が倒壊、相次ぐ余震で内部も亀裂が激しくなったことから22日に解体が決まり、29日までに建屋は壊された。

 全国から建築ファンが訪れる名建築に「残してほしい」との声も相次いだ。しかし、数億円に上る補修費用を賄える見込みがなく、牧師(31)は「安全を第一に考えた。残しても立ち入り禁止となって礼拝堂としての機能を果たせない」と説明する。

 教会堂の長いす、講壇などは隣の集会所に移し、礼拝は続ける。残った外壁下部分の赤レンガは教会堂があったしるしとしてそのままにする予定だ。55年間通い続けている信者の女性(73)は「悲しくて涙が出たが、新しい時代に向かって頑張る。礼拝にはもちろん通い続ける」と話した。

2011/3/29 11:55 日本経済新聞


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