みんなのキリスト教ニュース - 東日本大震災:バチカンの大学で慈善コンサート

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 【ローマ藤原章生】カトリックの神学生が学ぶバチカン(ローマ法王庁)のグレゴリアン大で3日夕、東日本大震災被災者のための慈善コンサートが開かれた。主催者の一人で同大の教授(教会法)、菅原裕二神父(53)は津波で親類を亡くしている。参加者たちは時に涙を流し、音楽に聴き入っていた。

 コンサートでは約500人を前に、サンピエトロ大寺院合唱団のソプラノ歌手、花岡麻美さんらが「アベ・マリア」などを熱唱した。

 菅原神父は宮城県気仙沼市の出身で、大津波で老人養護施設にいた大叔母を亡くしている。「最初の2日間は自分の故郷が津波に流されていく映像をインターネットで繰り返し見た。そして4日目に初めて自分がうつ状態になっていると気づいた」と話す。

 多くの友人、同僚に「祈りたい」と請われ、今回のコンサートに取り掛かった。菅原神父は、「ローマの人々の思いを被災者に届けたかった」と語った。

毎日新聞 2011年4月5日 東京朝刊


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