みんなのキリスト教ニュース - 自殺志願者420人を保護、牧師が活動記録出版 白浜

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 和歌山県白浜町で12年間に420人以上の自殺志願者を保護した牧師の藤藪庸一さん(38)が、活動を記録した著書「『自殺志願者』でも立ち直れる」(講談社刊)を出版した。

 藤藪さんは白浜バプテストキリスト教会の牧師。1999年に前任の牧師の保護活動を引き継いだ。白浜の「三段壁」の公衆電話に「いのちの電話」を紹介する看板を立てて相談に応じてきた。さらに教会での共同生活を通じて自立の手助けもしている。

 著書では、保護して立ち直ったと思った青年が自殺してしまった苦い体験や、いのちの電話へかけてくる人たちとのさまざまな対話、社会復帰へ努力する姿などを紹介した。

 終章では「本当に死にたいと思っている人はいない」「どの自殺志願者も誰かの助けを求め、必要としている」と強調した。自殺志願者が自立して老後を迎えた後に安心して暮らせる大きな家を白浜町で建てたいという夢もつづった。

 藤藪さんは「社会からの孤立が自殺者を生む。救済を求める人を助けられない日本の寒々しい現実がある」と指摘している。

 四六判、221ページ、1470円。(直井政夫)

2011年5月18日 asahi.com


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