みんなのキリスト教ニュース - 殉教者? 長崎・平戸のキリシタン遺構から人骨

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 平戸市教委は11日、キリシタンの殉教関連の遺構「ウシワキの森」で、人骨がほぼ完全な状態で見つかった、と発表した。埋葬された状況などから、弾圧時代の16世紀末から17世紀初めに埋葬された信者だった可能性が大きいとみている。

 市教委によると、ウシワキの森は、同市大石脇町にある小規模な林。弾圧時代に約1000人の村人をかばって処刑された一家6人がこの場所に埋葬されたという言い伝えが残っているという。

 8月に行った試掘調査で人為的に石が並べられた3か所を確認。うち1か所(約1・5メートル四方)を今月8日から、さらに掘り下げた結果、身長1メートル30前後のほぼ全身分の人骨が、体を伸ばしたような状態で見つかった。

 市教委は〈1〉弾圧時代に信者を埋葬した伝承がある〈2〉埋葬された状態が、仏教形式に見られるように体が曲がっていない――ことなどから、信者との見方を強めている。頭部付近には、くぎの様な金属片もあったことから、ひつぎは木製だった可能性があるという。

 13日に人骨を取り上げて男女の区別などについて学識者に調査を依頼する予定。

 発掘現場を見た活水女子大の下川達弥教授(考古学)は「キリシタン墓地の発掘で完全な人骨が発見されたのは例がなく、大変貴重な発見」と話している。
(2008年9月12日 読売新聞)


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